講演概要
人間拡張は完全自動化への過渡的技術ではない
人間拡張とは、人に寄り添うセンシングで人の状態や環境を観測し、文脈に応じた介入を行うことで人の心身機能を増強する技術体系である。ここには、スマートセンシング技術とAI、ロボット、XR技術が活用される。AI・ロボット技術の急速な進展が、この人間拡張の発展を支えている。一方で、そのAI・ロボット技術によって人の機能を代替する完全自動化の研究開発が進んでいる。われわれは、人間拡張は、完全自動化までの過渡的な技術ではなく、完全自動化の技術と共存していくことになると考えている。これは技術と効率だけの問題ではなく、価値と社会に関わる問題であると認識している。講演では、どのようなサービスが完全自動化に向かい、どこに人間拡張による人協調が残りうるのかを洞察する。また、その過渡期において、人間拡張が、完全自動化を推進するフィジカルAIのためのデータを収集する役割として、いかに戦略的に機能すべきかについても論じる。